きれいな奥さん

今回のお話ですが、フィクションです。


あるところに新婚の夫婦がおりました。
夫の名は一郎、妻の名は一美といいました。
夫婦は、新婚旅行で、とある湖に来ていました。
湖の岸を歩いているとき、妻は誤って足を踏み外し、そのまま湖の中へ落ちてしまいました。
夫は、あわてて湖の中を覗き込みましたが、すでに妻の姿は見えません。
夫が携帯電話で助けを呼ぼうとしたとき、湖の中から綺麗な女の人が現れました。
その女の人の右手には妻が、左手には体格のよい男性が乗っていました。
「私はこの湖の主です。あなたが落としたのは、一美さんと権三郎さんのどちらですか?」
夫は即答しました。
「一美です」
すると、湖の主は左手の体格のよい男性を差し出しました。
その男性は、
「私が一美よ」
と低い声で言いました。
夫があわてて、
「いや、こっちのゴツいのじゃなくて、そちらの、私の妻をかえしてください」
と言うと、湖の主の右手に乗った妻の姿をした女性が口を開き、
「ワタシガ、ゴンザブロウダ」
と、これまた低い声を発しました。
湖の主は、とても残念そうな顔になりました。
「一郎さん、あなたは、嘘をつきましたね。没収です」
「没収?!」
湖の主は水の中に消えていきました。
「おい、妻を返せ!」
一郎が湖に向かって怒鳴ると、湖の主は再び顔を出し、
「仕方ないですね、もう一度だけチャンスをあげましょう」
と言って、今度は右の手にも、左の手にも、一美そっくりの女性を抱えて姿を現し、
「あなたが落としたのは、右の、Aカップの一美さんですか、それとも、左の、Eカップの一美さんですか?」
と聞いてきました。
一郎は、即座に「Aカップのほうだ」と答えました。
すると、女神はふたたび残念そうな顔になり、
「一郎さん、正直者は馬鹿を見るのですよ。あなたの本音を言いなさい」
と、一郎に詰め寄りました。
一郎はすこし考え込んでから
「今思い出した、妻はEカップだったんだ」
と答えました。
すると湖の主は、
「一郎さん、あなたは嘘をつきました。あなたの妻である一美さんは、Cカップです。真ん中を取って妥協するっていうことも、大切なんですよ。残念ですね、没収です」
と言って、湖の中に消えていきました。
「おいこら!反則じゃねーか!ふざけてないで妻を返せ!出てきやがれ!」
一郎は再び湖に向かって怒鳴りつけました。
湖の主はふたたび水面から顔だけ出して、
「本当にしょうがない旦那さんですね。わかりました、これが最後のチャンスです」
湖の主は、今度は水から顔だけを出したままで、
「あなたが落としたのは、海上自衛隊のイージス艦ですか?それとも韓国製のイージス艦ですか?」
と言いました。
「おいこらふざけるな」
「湖の主なりの冗談ですよ、うふふふふ。ったく、その程度で腹を立ててたんじゃこれから先の夫婦生活やっていけませんよ」
湖の主はあきれた顔で水から出ると、今度も左右の手それぞれに一美を抱え、
「あなたが落としたのは、右の、家事を完璧にこなすけれどアルコール依存症の一美さんですか?それとも、左の、仕事をバリバリこなしてたくさん稼いでくるけど浮気癖がこのうえなくひどい一美さんですか?」
一郎は訝しげな顔で、
「ちょっと待て、俺の妻は、家事と仕事を両方こなしてるはずだ」
と言いました。すると女神は「そんなわがまま認めません」と即答し、続けて「さあ、どっち?」と詰め寄りました。
「いや、しかし、本当なんだ」
と一郎さんが言うと、湖の主はまたしても残念そうな顔で
「あなたはまだ他の奥さんと比べたことがないんですね。かわいそうなので両方差し上げます」
と言い、二人の一美を置いて湖の中に消えていきました。
2008年02月21日 | Comments(1) | Trackback(0) | ギャグのつもり
コメント
No title
はじめまして。某SNSでよくチラ見させていただいてますwものすごい面白いです。高校のころの友人の芸風にも似てるんですよねw
残念ながらたまにぱくります、ごめんなさいw
へい URL 2008年03月08日 15:07:19 編集

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